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例年であれば、角田の学習速度は問題にならないだろう。しかしレッドブルはアルファタウリのセカンドシートにパフォーマンスの高いドライバーを、しかも迅速に必要としていることだ。
メルセデスとの戦いでは、1ポイント、1秒が勝負となるため、ハミルトンの前に出て、一時的にでもハミルトンを抑えることができるドライバー、あるいは、できればハミルトンの前でフィニッシュできるドライバーが重要となる。
そこで登場するのが、アルボンだ。彼は、F1の生活に慣れるのにそれほど時間を必要とせず、おおむねしっかりとした手腕の持ち主である。
さらに重要なのは、アルボンはプレッシャーがかかっていないときに特に強いパフォーマンスを発揮したことだ。ガスリーと同様に、期待値の低い環境で中盤の席に座ることが、彼を成長させる可能性があるのだ。
また、マルコは、アルボンのF1での時間が必ずしも終わったわけではないと語っている。
「アルボンが失敗したのは、彼に才能がないからではなく、一貫性がなかったからだ。」

角田が「まだF1マシンを運転している実感がない」と告白したことは、レッドブルにとって10年近くぶりのビッグシーズンである今、角田を交代させるのに十分な理由だろう。
もし、レッドブルのホームレースであるオーストリアGPが終わる6月末までに角田の調子が上がらなければ、アルボンを再びラインアップに加えることは、失うものも得るものもないだろう。